大蛇と影を重ねて/ポッポ
て撒くような軽さと曖昧さがある。
散らばった音たちは、やがて刈り殺されていくだろう。十で固まればその場を凌げるものの、それらはそれぞれの風向きによって仲間割れをはじめる?それぞれの個?なのだから。
すると、鎌を持った姿カタチのないものが?まばらな個?に鎌を当て、脅かして遊んでいる……。
僕はもう、どこでもなく、この場所でイスに座って動きたくなかった。?すべてがどうしたことでもない?と思っていたのだから、動く必要もない……。
*
――また争いを見ることになった。多くの人が生きているからではない。自分自身が迷っているからだ。
私は争いの先に、自分の左と右に立った
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)