そんなことはなにも問題にするべきことじゃない/ホロウ・シカエルボク
 
みに話をする
きみがどんな気分でいまここにいるかはわからないけど
出来れば少し興味があるみたいに小首をかしげてくれると嬉しいね
そんなリアクションはぼくを少し浮かれた気持ちにさせて
そしてぼくはどうでもいいことまでついつい口にしてしまうかもしれない


見えない食事、ねえ、ぼくらは
目に見えない、感じることの出来ない食事を差し出し続けているみたいだと思わないかい
誰がオーダーしているのかもわからない
どんな理由で作り続けているのかもわからない
奇跡的に口にすることが出来たってそれがどんな味なのかもわからない見えない食事
いったいどれだけの食卓がそれを成り立たせてきたんだろう
[次のページ]
戻る   Point(5)