ヒ、リ/新宮栞
て」
「いや、それは別に関係なくて」
「卑怯でしょ」
「そうは思わないよ」
「私は、私卑怯だと思う」
「そうじゃないよ」
「私、卑怯だと思って、知っててやってるんだ」
「わかってる」
「うん、わかってもらっててありがとうってすごいいいたくて、でも私は変えたくて、でも怖いのわかる?」
「だいじょうぶだよ」
「怖いことがあって、それがどうしようもないのは、なんとなく、そういうことがあるっていうのはわかる?」「うん、わかるよ」
(ここらへんになると、もう、外装にはノイズが沢山のってるから
今日はもうオシマイだなっていうのはわかってる)
「怖くてどうしようもなくて、
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