言葉の世界論/番田 
 
何もすることなく物体があることを理解しようとし続け、何も物体としてはそこには手にしないままだ。何らかの物体なのだとしては約束されているのだが、物体なのだと言うことのほかはまったく理解されていない。闇はすべてを拒むことすらなく僕のこと自体も受け入れる。闇だけは暗い深夜のかたわれのように部屋の隅っこにあり続け、そこで闇ではないことを場所に望んだところで不可能になるので、道を歩くほかの選択肢をなくしてしまっている自分を知ることだろう。

そんな気がする夜に、闇の中へと自分以外のものを閉じこめてしまう。正しくないのは、正しくはなくなったすべてにおいての証拠なのであって、そのことをそこで追いかけようとし
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