労働/攝津正
る事は出来ぬ。
攝津は自分が終末に向って、終りに向って一歩一歩歩んでいるのを感じていた。内感も攝津の破綻を示していた。端的に苦しい。強度量∞である。攝津はドゥルーズ=ガタリの語る「死の体験」を生きていた。こういう感じを以前も体験した事がある、と攝津は考えた。ああ、NAMが解散した時だ、と思い当たり、十年一昔のサイクルが閉じるのを感じた。CD買い過ぎで始まった攝津の賃労働は、CD買い過ぎで終りそうだった。もうどうにもならぬ。ただ単に苦しい。攝津はこのように文章を打ちながら、「書き殴る」とはこういう事を言うのかとぼんやり考えていた。攝津は毎日書き殴っていた。一貫性も何も無い、無価値な文章を綴っ
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