労働/攝津正
 
の如く厳しい現実。厳し過ぎる現実。攝津は、今の会社で時給を少しでも上げ、いずれは正社員を目指したほうがいいのかもとも思ったが、それも茨の道だと思った。フォークリフト操縦の資格も取らないといけないし。
 ワーカーさんは自分が仕事を斡旋する事は出来ないという。精神病院のワーカーさんなんだからそれはそうなんだろうが、何といえばいいか不毛で虚しい感じがした。
 面談を終え自分で車を運転して帰宅し、途中アクセルとブレーキを踏み間違えたりもしたものの事故には至らず、無事帰宅出来たが、攝津は二度図書館に通い、その後ずっとユーキャンの簿記3級の勉強をしていた。テキストの一冊目『簿記の基礎』の第6章迄読了した。
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