夜が来る(名前を付けられない喪失なんてまるで人生に付けられた名前みたいだ)/ホロウ・シカエルボク
 
をつけるべきじゃなかったってことに
確信なんてだいたいにおいて
手遅れか見当違いとしたものだ
革命が往々にして
指導者以外を絶頂までには導けないのと同じ調子で



おまえの革命はおまえをどこか遠い世界まで連れて行ってくれるかい
そこにはえもいわれぬ優越感と達成感があったかい?
おまえが自分だけの弾丸を政府軍に向かって撃ち込みまくっていたとき
流れ弾に当たって命を落としたやつが何人いたか知ってるかい ?
新しい世界よりもいま守るべき幸せのために命を焦がしていたやつが居たんだ
おまえの栄光はそいつらを押さえつけてなお価値あるものだったのか
本当にそう
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