二月の親父/……とある蛙
 
雪や氷柱(つらら)や霜柱
たくさん積んだ荷馬車を曳いて
二月の親父がやってくる。

その音聞こえぬ ふりをして
年が変わったと大騒ぎ
嫌なこと できれば忘れよう
初めの一〇日は騒いでいるが、
そのうち、現実突き付けられ
そいつに首根っこを掴まれて
ズルズル引きずり戻される。

(また、今年も寒い冬を過ごすのです。)

春には楽しいこと あるような
二月のグレーの戯れ言で
寒さが緩めばこっちのものと
思っては見てもまだまだ冬で、
三カ月 じっと我慢の穴蔵暮らし
その後春もやってくる。
しかし、春さき忙しい

(それにしても三カ月は長過ぎます。)

蜜柑
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