二月の親父/……とある蛙
 
蜜柑に炬燵に鍋焼きうどん
水炊き、河豚鍋、鮟鱇鍋
暖かいもの数ありますが
一人で過ごすには辛すぎるので
二月の親父に文句言う
文句言っても季節は巡る。

季節は巡ると分かっていても
二月は辛い仕事の季節
黙っていても二月は迫る。
しかも実入りはごくわずか

早朝、聖橋から神田川
雪がはらはら降ってはいるが
決して積もる気配もなく
二月の親父がやってくる。
そろそろ仕事に行かなけりゃ
さぁ 行かなけりゃ
はぁ 行かなけりゃ


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