アスラエル/チアーヌ
、空気がなくなったみたいだった。 俺は苦しさのあまり必死で暴れまくった。
そして回りから空気が消えたと思ったら、俺はビニールに包まれており、そばには巨大な掃除機が現れた。 それがものすごい勢いで、まるで布団でも圧縮するみたいにビニール内の空気を吸い込むので、俺はあっという間に真空パックにされてしまった。
もう限界だ。
痙攣しながらそう思った時、彼女が大きなハサミでビニールを切り裂き、俺を救い出してくれた。
「ごめんなさいね。つらかったでしょ」
彼女はすまなそうに言った。
そうして、俺をゆっくりとベッドに寝かせた。
俺はもう苦しくも痛くもなかった。
「ほんとにごめんなさい
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