ネグリ/真島正人
ほうが良かったこと
語らないで置いておくと
自然に牽引されていくもの
その貨車に馴染む
青白い炎
※
君をゆっくりと燃やしたのは僕だ
僕がゆっくりと燃やした
もやい影をまとう君は
そのままでも良かったのだが
※
夜が更けてからしっかりと
連絡をする
いつものあの匂いのいい肉屋の前で
待っていてほしい
ありったけの後悔と懺悔は
物干し竿につるして
自然光で乾かすことにした
※
君は語れ
そして歩め
体中の大気を
吐き出してしまうがいい
※
懐かしい郷愁
戯れだけが
帽子をかぶっている
※
ひとつ、ふた
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