ネグリ/真島正人
 
ふたつ、みっつ

数え上げればきりがないが

数え切れない数の港が

一斉に吹き出した

歪み



現代の何が
問題なのか
現代の何が
塹壕で息を潜めているのか
それはいまだ現代なのか
あの草いきれのいやな匂いは何か。



君はしっかりと見たのか
その瞳で



鐘が8つ鳴ると逃げ出せ
それまではゆっくりと拒み、ゆっくりと赦すがいい



呼吸だけが君を助ける
僕は転倒し
昨日スリッパを間違えてはいた
昨日庭には雨が降っていた
木製の
ガーデニングチェアが濡れていた
流星が降った
だが流星は降らない
何かが反射していた
思いの丈をそのままにして
らせん状に
上っていく
君のその階段に
いくつも仕掛けられていた意味のない罠は
僕には痛かったが
僕はそれを克服した
あとは君の、
口からつむがれる幸福があればいい

恐れるな
歌え

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