連続性に恐れをなして/真島正人
ら
品評会をしたんだ
君は言っていたね
「噛み砕きすぎてよくわからない形になっちゃった」
と
僕は昨日吐き気がした
冷暖房器具は僕を助けなかった
いつも遅れていると
わかることがある
僕は頭の中に
何も飼っていない
※
淫らな行いを
あまりするなと
現代史の教師が言った
生徒たちは
縮こまって返事をした
その瞬間にはじけるものがあった
恋人のはにかみは
理科実験室で憤死していた
僕はビーカーに砂を詰めていた
君よりももっと
深いことを知りたかった
僕たちは帰り
君は取り残され
ときどきむなしそうに髪をいじった
昔話の中の
人
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