連続性に恐れをなして/真島正人
人物のように
君は小さくなり
ビーカーの中に入ってしまった
僕たちは翌日
何も発見しなかったのだが
理科実験室は
花の匂いがした
肩で息をした教師は
僕の長い髪をなでて
いろんなことを話した
※
肉をもう食らうな
僕を許すと思うな
僕は解放する
すべての許しを
僕は僕を許すことが出来る
※
僕が僕の形でいられることは
ありがたいことだ
高いところから
爪を持ってやってくる連中
彼らの顔に
反吐を塗りつけてやれ
※
連続した
運動
気体の
昇華
小学校は
行進をしている
※
机の上に書いておいた
8000字の脚本
君はそれを
恋文と間違えた
僕たちはいつも遅れている
始発の列車に
僕は発射した
明るい未来を
※
連続性の恐怖
性が
君を
脅かすとき
まるで玉突き事故のような
恣意性
君が揺さぶった
あの雲のように
今日の空は
震えている
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