連続性に恐れをなして/真島正人
 
れたんだ
生まれたばかりなのに
黒い目をしていて
なんだか声を出して鳴くんだ
その上その犬は
何人目かの
連続して生まれた犬なんだ」

耳を済ませれば
ささやき声が聞こえるのだが
そんな些細なことに
何も問題はなく
僕は今日
雨が降ったら
緩衝材を買いに行くだろう
甥っ子が
悪戯をして
壁を少し壊してしまった
そのことが
頭から離れないんだ

恋人よ
君の足幅は
何インチ
僕の足幅は27だが
僕の背丈はそれほど高くは無いし
君につりあう年齢でもない
僕たちの釣り上げた
魚は
どんな匂いを立てるのだろうか
その手から
その指から
過疎化
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