滑った感じ/八男(はちおとこ)
 
われた時の会話で、
 「ぜひ、行かさせてもらいます。」
 「ほ、ほんまに来るんやな、よ、よし。」
 少し訥弁が混じってしまって、おっさんは狼狽しているようだった。いよいよといった感じで、おっさんとの時間は、たかだか数日だったが、再会するとなると、それなりに覚悟がいるものである。それをおっさんに感じとれた。おっさんも、覚悟を決めた。なんの覚悟だろうか。私のために、なにか美味しい手料理をもてなそうと思ったがおっさん自身料理に自信はなく、出前でも取ろうという経済的な覚悟だろうか。なににせよ、今度の一日は、そこそこ集中してかかって来るぞ。私は内心の興奮を抑えられなかった。それで、当日まで、一人の時は
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