どんな理由をつけたってやってることはたいていお見送りなのだ/ホロウ・シカエルボク
窓の向こうで行き過ぎる車が水を跳ねるような音をさせている
やっぱり本当に雨は降り始めているのだろうか
濡れることのない日に空の具合なんて気にすることも別にないのだけれど
夕暮れを欠いたせいで今日という一日が尻切れで終わってしまうのではないかと
そんな気分にひっかけられてしまうことが少し忌々しいのだ
昼間に買い物をしてからもう一言も喋っていないから
枯れた喉が少しはマシになったのかどうか確かめることが出来ない
もちろんそのことも是が非でも知りたい項目というわけではない
あとまわしにしていることのいくつかがちょっと気になるけど
どのことについても期限を区切られているわけではないので
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