詩との契約/カナシミルク
 
えどもわたしの子であることには変わりない
自らの幸福など願えるわけもない この罪深い身に
ただ共にこの不幸を分かち合うものの無さに
わたしの心は砕かれていく

絶望 呼んだのは誰?
それがわたしの名
希望 呼んだのは?
君の名よ!

選ばれしもののうちに幸福よ 訪れよ
呪われるのはわたしだけで十分ではないか
他人の不幸を望まぬのならわたしは独り
呪われた運命でさえ弱きを助ける杭になろう

祝福よ
望まれしものの美しさを伝えたまえ
望まれないものの身を消し去るがいい

わたしの望みは尽きていく
望まれるべくもなく消えていった幾千の友よ
道端で眠り蛆の湧いた盗
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