思春期の芸術的な衝動について/結城 森士
に書かれた文章。吐き出すように書きなぐられた言葉。思いつくままに書かれた衝動的な文章。それでも響いてくる何かはあります。それは、言葉を超えた魂の叫びのような。それが思春期にしかかけない文章だと思うのです。
芸術一般にもいえることだと思います。というのは、芸術は、文章で説明できないことを表現することに長けているからです。言葉で表現しきれない感情や衝動を芸術に昇華する。それが思春期の芸術に対する初期衝動だと思います。そして時に、技巧を超えた魅力を発揮します。
しかし、文章能力の向上や、芸術の技術やスキルを身に付けていくにしたがって、彼らは初期衝動を失っていくのでしょう。混沌としたものを
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