まるで神様のような今日の夕暮れ/草野春心
 
っていて、
    それがぼくという存在を輪郭している。
    ナイーヴすぎる考えかもしれないけれど
    ともかく、その妙に散文的な雨は、
    このようなeasily repeatableなsentimentには
    まさにうってつけな現象だったのだ。
    雨は降り、ぼくはただ在った(かなしみと共に)。



   /しかし、やがて音と無音は結託して
    引き裂きはじめたのだ……ぼくが在るということを。
    そうなのだ、いつだってそうだったのだ。
    ぼくには彼らの姿は見えないのに
    かれらの方は正確にぼくの肌に爪を立てることが出来る
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