哀しい雨に歌えば/ホロウ・シカエルボク
 
冬の絶望がふんだんに含まれているだろう
重く聞こえるビート、それはもしかしたらいつかおまえを滅ぼすようなものかもしれない、だけど
素敵なものにだけ耳を傾けて生きていくことをはたして肯定できるのかい?
重く哀しいビートだった、途方もないくらい切なく
心の中まで凍てつく雨でずぶ濡れていく気がした、だけど
それは濡れないでいるよりゃ確かにまともなことだったんだ
はるか遠くから聞こえてくる重く哀しいビート、決してそれを無視したりしてはならない
たとえばおまえの陰茎がいかなる汚れも認める気はないといきり立ったところで
食い止めることなど決して出来ない、食い止めることなど決して出来ないぜ

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