秋の種。/おっぱでちゅっぱ。
に架けた橋)
小路つたいに、独り白壁見つめ縁日の屋根を避ける。
茎を折れば、ポン、ポン。と鳴る草を口に含み
苦く、酸味がかった、舌先を噛んでしまう。
『ユラギ』
浴衣、簪、秋の中。距離を、
銀色した横笛を架線下での、落葉。
『神様』
喧騒を澄ませることの出来ぬ笛、俺、背おいながら。
夜の人を救うために、音域をさしのべ、
誰かしらに向け、縁を結びたい。
風の音、架け橋、お隣同士。
向こう、覚えのある、顔。
欠けた下駄で刻む石畳。知らぬふりの白壁。
つかまえた。つかまえてしまった。掴んだ
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