夢日記〔未完〕/馬野ミキ
た
電気をひいて維持することは重労働であるし
テレビで起きることよりも
それぞれの脳内で起きることのほうが刺激的だったから
夢を次の日に現実にできる喜び
誰もが
自分の興味を持っている子に手をひっぱられて
夜の草原に連れ出される
そこに指示や思惑はない
客観性もない
君は空気がどうしたものでできているかということを理解するが
そんなことをノートにメモしている暇はない
だから美しい
常に留めようとするものより良いものが
あなたに与えられる
対話や議論に
証明や説明やソースを必要としない
俺たちはそこまで落ちぶれていない
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