動脈のような潮騒/ホロウ・シカエルボク
動脈のように赤く今日の思念の死体は燃える、闇夜を照らして…
踊る炎は星を掴もうとしているかのように見えるのだ、あはは、絶対安全なドリームの領域、届かないことを必ず理解している無心、うすらぼけた茶番の終わりには最高に似合いの幕引きさ、なあ、そうだろう、今日の思念
今日の思念は少しばかり何かを言おうとしたみたいに見えたけど、それはあぶられていることによる筋肉の収縮かもしれない、ただの
筋肉の収縮、失われていくのだという形態の摂理
自然現象で片付けるにはヤツの目はまっすぐに見据え過ぎているような気がした、俺のことを
生き延びたから誇らしいとでも思っているのか、とヤツは言っている
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)