遠雷/ホロウ・シカエルボク
 
仲間をみんなあつめて結婚式をした
幸せすぎて嘘みたいだった
みんなが作ってくれたドレスはとても君に似合っていて
僕は胸がいっぱいでいくら飲んだって酔っぱらわなかった


七年目に子供が生まれた
アリスが子供の面倒を買って出てくれた
彼女へのこれまでとこれからの感謝をこめて
僕らは子供に彼女の名前をつけた


十年目に
僕らの店は本当にそこいらじゃ一番との評判を手にして
遠方からわざわざ食べにやってくる人もいた
僕らは毎日大忙しで
でも凄く満たされた気分で毎日を過ごした
そんなある日の午後
忙しい時間がちょうど一段落して
デザートや
[次のページ]
戻る   Point(5)