One Thousand 20th Century Chairs/捨て彦
っさんが先に喋った。
「本当ですか!それは助かります。」
おれとユミちゃんは、あれ?と思ったけど、おっさんはこっちを向いてウィンクをした。
「ほな、はよ入っておいで!みんなに見つかったらあかんで!」
おばあちゃんの頬が若干赤く火照っているように見えて、おれはそれにとても衝撃を覚えた。おばあちゃんの部屋に入るときにおっさんがおれらに小さな声で教えてくれた。やはり自分と接触した人間は最小限に抑え、なおかつ接触した人間には詳細を話す義務があるらしい。タイムパトロール6条なんだそうだ。
***
おばあちゃんの部屋のちゃぶ台を囲んで皆で麦茶を飲んだ。皆飲んでる間は
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