マングース狩り/がらんどう
つゆっくりと前進していた。突然、私の前を歩いていたハヌシが立ち止まり、私の方を振り返りもせずに言った。
「実のところ、私はマングースの存在を信じてはいないのです。あの強力な毒牙を持つハブを食べる哺乳類がいるだなんて。私には想像もつかないのです。その生き物がどのような姿をしているのかも」
「・・・都市伝説のたぐいなのかもしれん。俺に想像できるのも、その名前がマングローブ林と関係しているということぐらいだ。すまない、あのとき止めるべきだった」
ハヌシは明らかに怯えていた。あのコブラを鼻の穴に通らせる男がだ。
「私は何か間違ってしまったのでしょうか」
もはやハヌシが前に進む意志を失っているのは
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)