マングース狩り/がらんどう
 
のは確かなことであった。


「蛇を、蛇を、蛇を食ってます! 見てください! 食ってますよ!」


両腕を失った彼女は伝染病に罹って嘔吐していた。かなり黄みがかった緑色の吐瀉物には、銀色のカエルが、ごく小さなカエルが、飛び跳ねていて。いや、蛇は出てこない。大地一面のゲロだった、電信柱の急成長も間に合わないほどの流出において、ニクロム線がはみ出していた。空まで赤熱していた。夕熱性クラーレ・ウィルスというのがその通称であり、特効薬の精製には白いワニの生殖腺が二ダース必要なのだった。帝国におけるバレリーナ兵の系譜。自販機を壊して、球体関節人形を売る小児自動販売機、小銭を借りようと思った。必要
[次のページ]
戻る   Point(2)