愛と真実(1)/生田 稔
別居した姉妹は小銭寿司に勤めだした。パート勤務で教会の奉仕者となり一月100時間を伝道活動に費やす。新しい全地が楽園となる聖書の約束を信じて、姉妹はそうしたのである。ふさわしいことである、と同時にご
主人にとっては痛恨この上ないことであった。
夫婦のことは神や楽園とはおおよそ関係のないことではなかろうか。問題が違うのである。夫婦には宗教も主義も理想も本来関わりりのないことである。姉妹には二人子があったから、なおさらのことであった。ご主人は悪い宗教に凝ると考え、奥さんはこれこそ本当の道だと感じる。
聖書に書かれているとおり。その人の敵はその家のものであるという言葉が聖書からは適用される。大
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