「ユカイだろうが、なぜ泣く。」/ひとなつ
で途方にくれるあの感覚だ
しかしおもちゃたちは、火を見るよりも明らかな夕暮れにもまるで気がつかない
砂場あそびの子供達のようだった
時のうつろいにも目もくれないまま、彼らは永久に遊び足りないって言う
そういえば
眼球にネットが被さっても瞬きひとつしないミッキーマウスはいつも笑顔だった
それと同時にいつも思い出すのは、市民プールで「蛍の光」が鳴り止んでも
まだプールのスライダーの階段を上がろうとする君の後姿だった
夕日の光がバックに眩しく、目に点で残り、逆光で君は影として記憶に残った
しかし、今のおれもまた、そういったプールの閉店時間とか、
時間の経過と
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