エロティック/ホロウ・シカエルボク
 
を俺に諭そうとでもするみたいに…夕立ちを告げている、夕立ちを告げている若い男のアナウンサー、だけどこのところ雨なんて見たことがない、雨はまぼろし、雨はまぼろし…流れ去っていくだけのものに誰が心など求めるだろう?


異常性欲者のように暴走したハロゲン・ライトを連想させるどこかの窓からの太陽光の反射、マシンガンで片端から跳ねるものたちをぶち割ってやろうか、物質に対する根源的な憎しみ、それに名前をつけるとしたら悲劇かそれとも喜劇か?撃ち抜きたい衝動なんてどこのどんな奴にでもあるだろう、聖者ほど長く誰かを殺し続けてるとしたものだし


鳴くだけ鳴いて飛び去って行った一匹のツクツクボーシ、
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