エロティック/ホロウ・シカエルボク
てはいけない、そんなものを強力なウェポンだと思いこんでしまったら、どんなに掘り下げても意識の器の底辺で行き詰るものさ…外壁に張り付いたツクツクボーシのうるさ過ぎる遺言状、もはや当たり前になってしまった甲高いフレーズを誰の心に植え付けようとしているんだ、どんな理由がお前の中には渦を巻いているんだ、「次も同じ」を繰り返すだけの果てのない輪廻、ノンストップでリピート再生されるレコーダーの記録映像、変わらないことこそが美徳だと言うのならなぜお前らは進化などしたのだ、焼けるような脳髄、アア、夏の走馬灯が俺の意識に入り込む、時に叫びというものが一瞬の間合いで遥かな沸点に喰らいつき心魂を屠らんとするその理由を俺
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