胎盤/ホロウ・シカエルボク
うようになっていった
少女が初潮を終えると
彼女を繭のように
色香が包むようになった
彼女のまわりに居た者たちは
どちらかと言えば独り者の男が多かったので
彼らの少女に対する態度は
思いやりから次第に
下心を含んだものへと変わっていった
少女は非常に敏感な感覚を持っていたので
このまま自分が何もしなければ
いつか彼らに壊されてしまうだろう、と
考えるようになった
彼らの目がだんだんと血走ってくるころに
少女はひとりずつ
さびしい男を自分の部屋へ引き込んだ
最初の男は
なるべく優しくしてくれそうな気のいい男を選んだ
少女と背丈が同じぐらいしかない
伏目が
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