それでも僕らはきっと祈りのために/ホロウ・シカエルボク
もう
あきらめることは出来ない
階段の上には祭壇があり
何らかの象徴が
鎮座ましましている
だけど
僕らはそんなものは
くだらないジョークみたいなものだと
とっくに
気づいているから
なにかにつけて
最上段を目指す理由を探しながら
のぼっていかなければならない
(例えばいまいましい貝殻を全部踏みしめるためとか)
祭壇はかがやく
きっと
あの祭壇には
燭台は無い
これでもかとばかりに
ホワイトアウトな太陽が
はばを利かせているから
あんなところで
蝋燭なんかに火をつけたら
きっと
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)