帰京前夜/北村 守通
にあって
それもしっかりと鉛筆を握る形になっていて
笑う
窓から見る風景は
多分変わったはずなんだけれども
輪郭がないものだから
どこが変わったのか認識できないでいる
角の喫茶店のお姉さん的お母さんは
もうすっかりとおばあさんになったのだろうか
麻雀ゲームはまだ生きているのだろうか
グラディウスをさんざんやったが
いつも二面で終わっていた
おととしくらいだったろうか
初めてモアイのステージを突破したが
それは私ではないことに気付き
悲しくなったことを思い出した
ゲームのパネルがやけに小さく感じた
教室は小さくなっていた
黒
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