風に吹かれて/ホロウ・シカエルボク
面白がられるのか、どんな厄介そうな連中にも簡単に受け入れられる、おそらく俺が人の形をしていないことに大きな原因があるのだろう、少なくとも外面上俺は鳥であるから、その裏にどのようなものを感じても彼らが生に対して抱いている一種の生理的嫌悪のようなものはあまり表れないで済むのだろう。
「自殺したんだ、もう40年は前になるかな」とそいつは言った、上がれないのかと俺は尋ねた、「たぶん上がりたくないんだね」「どうして」「だってそしたらきっと輪廻しなくちゃならないだろう、せっかく死んだのにまた生まれてこなくちゃいけないなんて馬鹿げてると思わないか?」判らなくもない、と俺は答えた、そして、そこを離れた、「こ
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