夏の日の夢/e.mei
 
に笑いながら黒、をリズムよく痙攣させていました。


(黒、といえばチョコレイトを連想するね! チョコレイトがあれば、なんて思っていると、少しだけあたしの腕が黒くなった。あたしの腕は、甘くない。おねいちゃんの腕はチョコレイトみたく甘かったのかな、)


 他の子たちはとっくに帰ってしまいましたが、
 彼女の次があたしだと先生は言いました。
 先生はあたしとオルガンの少女に興味はないらしく、
 あくびをしながら外をみていました。
 あたしが順番を待っているあいだに先生の指から指輪が何度も落ちていましたが、サイズがあわない事に先生は気付いていないようでした。



(「あら
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