夏の日の夢/e.mei
 
だめ」と言っていたのを思い出したのですが。……





 あたしの耳はあたしを捨てて遠くへ飛んでいってしまった。


 耳とは違って目はあたしを好きなようで、
 バスからおりた後もついてきました。
 その、あたしの目の前では、
 大きな口をした少女が小さな指でオルガンを虐待していました。


                        どどどどど、
                         どどどどど、
                           どどどどど、


 繰り返す「ド」に、意味があるのかはわかりませんが、彼女は無邪気に笑
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