夏の日の夢/
e.mei
だめ」と言っていたのを思い出したのですが。……
2
あたしの耳はあたしを捨てて遠くへ飛んでいってしまった。
耳とは違って目はあたしを好きなようで、
バスからおりた後もついてきました。
その、あたしの目の前では、
大きな口をした少女が小さな指でオルガンを虐待していました。
どどどどど、
どどどどど、
どどどどど、
繰り返す「ド」に、意味があるのかはわかりませんが、彼女は無邪気に笑
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