静かな人へ、/
e.mei
眠りにつく――
沈んでは浮かぶ――
終わらない夜に光は君から離れて――
「かれは秋が苦手と言います。
彼女は冬が苦手、
ついこのあいだまでは目の前で魚が泳いでいたのですが、
かれは神様をお見かけしたことはない。
お見かけしたことはないと言います。」
――ぼくたちは考える。
――永遠についての、
――ひとつ、ふたつを。
「太陽が忘れていくものがあります。
月が置いていくものがあります。
それは、
何ですか?」
(彼
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