水位の上昇/e.mei
 
ね おとこのからだの足からは樹がはえていてビルの天井からは見えなくなっていた わたしは驚かない 知っているのでしょう わたしのことだもの わたしのわたしのこと


(でもわたしの知らないわたしがいてもおかしくないのかもしれない あなたがほんとうはわたしでわたしが他の何か 何かといえば何か 狐? まさか)


わたしのような色をした水が、部屋に流れている どんな色って、わたしのような色よ 座りましょう わたしの部屋はわたしでいっぱいなのだけれどわたしはやはりわたしを待っていた 天気予報は雨 変わらずに外では誰かが降り続けている 水曜日にはわたしはまるで何もやることがないような振りをして、
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