毎日には特別することがない/ホロウ・シカエルボク
 

フレッシュな油の匂いがそこら中に漂っただけだ
並んだ言葉をMのカップに詰め込んで、素知らぬ顔でゴミ箱に捨てた
「お客様、ケチなポエジーはご遠慮願います」
カウンターの店員はそんなこと言わなかった、そりゃあそうだ
ジャンク・フードがゴミの選り好みなんてしちゃあいけない
「ありがとうございました」と
慣れた優しさでそう呟いただけだ
毎日には意味がない
さて、毎日には本当に意味がない、うんざりするくらいに
本当は詩人こそがそいつをやかましく書かなきゃいけないのだけど
綺麗な空と明るい未来を
売り物にしてる連中ばかりだ
雨はしつこく降り続けている

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