君と僕の世界/sironeko
 
に設けられた細長く、猫の額ほどの狭い花壇に真っ赤な彼岸花があふれるほど咲くのだそうです。

電線にしっかと止まるカラスがそう教えてくれます。


僕は彼を剥製にしたいと思ってすぐに病めました。


坂を登って行くとやがて、左に隠れたようにひっそりとした広場があって、奥には砂場と錆びた滑り台と箱型のブランコが、どこか悲しげにぽつんとある小さな公園があります。

たぶん、ここがこの大きな公園の始まりで、未だに昔の影を背負う場所なのでしょう。


さあ、一つ目の曲がり角を右に行けば、最後の門はすぐそこです。
小学校の西南の端にある小さな竹やぶを左に、二〇メートルほど進むと、ま
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