ベネズエラの夜に、/e.mei
 
ちたあと俺は丁寧にリベラを拭き、ホセを殴ったあと黙って部屋から出て行ってやったさ。





「ここが……、ここがベネズエラでおますか」
 真夜中のベネズエラにマンモスがやってきて、ホセは祝砲としてピッコロを打ち鳴らした。
 繋がれた鎖が泡となりリベラは日本へと歩こうとするがピッコロの霊が死の束縛によりそれを止める。リベラは酒を飲んでは語らぬ者の名を呼ぶ。(それは聖者ではなく、ルンペンでもなく、)彼の恋人がいなくなった朝はとても静かな朝だった。その日からリベラは知らぬ者の名に依存していった。ホセはリベラを馬鹿にする。真実を告げどもリベラが名を呼ぶのをやめることはなかった。
 あ
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