図書館物語/たもつ
のは読書だそうだ。
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雪が降った日は、図書館に来ている人みんなで雪だるまを作るけれど、名前を何にするか決める前にいつも融けてしまう。
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死ぬ前にもう一度図書館に行きたいという母親の願いを叶えるために、女は母親の手を引いて図書館前の緩やかなスロープをゆっくりとのぼり、この本がいい、と指し示した「竹取物語」の絵本を一冊だけ借りて帰った。
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家に帰ると、母親は女と同じ布団に入り、借りてきた「竹取物語」を女に読み聞かせるのだけれど、文字がぼんやりとしか見えないので、そのほとんどは記憶の中の「竹取物語」だった。
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春になると図書館の周囲一面はきれいなお花畑にな
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