朝起きると雨が降ってたんだ/不可思議/wonderboy
 
らけで死んでいた。

「みんなお前がやったと言っている。」と男は言った。
「殺してしまったことはいいんだ。仕方がない。もう過ぎたことだ。誰にでも過ちはある。
だがお前は後始末をしなければならない。ワニを処分して水槽をきれいにするんだ。俺の言ってることはわかるな?」
わからない。ぜんぜんわからなかったが、その男には有無を言わせぬ雰囲気があったし、周りのスタッフが俺のほうをちらちら見ながら侮蔑の視線を送っていた。
僕は何も言い返せずに、水槽を片づける羽目になった。
僕は水槽からワニを引っ張り出し、タワシでごしごしと血だらけの水槽をこすりはじめた。
ワニの血は水槽のガラスにこびりついてな
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