朝起きると雨が降ってたんだ/不可思議/wonderboy
 
てなかなかとれなかった。
なんでこんなことをしなけりゃならないんだ。
僕はあ〜ちゃんのことを考えた。
あ〜ちゃんはあとどのくらいこの会場に残っているのだろう。
早くしないとあ〜ちゃんは帰ってしまうかもしれない。
僕はタワシでこすりながら会場を見渡した。
あ〜ちゃんはどこだろう。さっきまでは近くにいたんだ。
もう楽屋に戻ってしまったのだろうか。
アルバイトのスタッフが黙々とステージを崩していた。
あ〜ちゃんの姿は見えない。
水槽にこびりついた血はどれだけ強くこすっても落ちることはなかった。
僕は思いっきり泣きたくなった。
なんで!
なんで!なんでこんなことをしなくちゃならな
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