青い空に飛ぶ窓辺の鳩を/ホロウ・シカエルボク
るとき
目の端に、ふと
白い羽がよぎることがある
来たのか、と顔を向けると、そこには何もいやしない
しかし少なくとも、窓辺に何かがいたのだ
僕は食器を片づけ、窓辺を一切見ないことにするのはどうだろうと
そもそも俺はなぜにこんなところで鳩など待っているのだろうと
洗面で冴えない顔を眺めつつ考えたりするのだが
そんなことはもう飽きるほど考えたあとなので歯を磨く
歯を磨くのは結構技巧的なことだと気がついたころから
虫歯になることが極端に少なくなって…最後にニッと歯をむいた時の白さは少なくとも確かなひとつの結果だから
僕は神経質になり過ぎないように気をつけつつ丁
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