夜の果ての旅(フミタケ/rabbitfighter)/rabbitfighter
 


耳の中に飛び込んでくる音がすべて
頭の中でずっと消えることなく響き続けて
それら全ての音が窓や踏み切りになり
一つの街になる

まだ冬のコートに埋もれたまま
その町の交差点に立ち
でたらめな鼻歌を歌いながら
君は信号が変わるのを待っている

来た道を耕しながら 僕は歩く
朝が来れば草が芽吹き花が咲くだろうか
君は足元に目を移し
その草や花を見て喜ぶだろうか
それなら
僕はこの歩みを巡礼と呼ぼう
僕は夜の街を耕しながら歩こう
君が日の当たる道を歩けるように

僕が君の中にいて
君が僕の中にいて
いつまでも鳴り止まない君からの電話のメロディーが

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