夜の果ての旅(フミタケ/rabbitfighter)/rabbitfighter
別の世界を生きる僕に呼びかけるんだ
やあ
君が笑うたびに
君が泣くたびに
君が歌うたびに
俺の街に新しい風景が生まれる
その街の空を
その街の繁華街を
その街の学校や図書館を
君の歩いた景色を僕に話してくれないか
そうして新しくなり続ける街で君は暮らすんだ
そして
その街が君の子供たちの故郷になって
やがて子供たちに看取られて君は
僕のいない この街に埋葬されるんだ
移動の風景
折り重なるいくつもの速度
愛撫する指先
君とすれ違うかもしれない世界
そこに住む沢山の人達
僕はこの営みを巡礼と呼ぼう
フミタケ/rabbitfighterによる連詩
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