2020/モリマサ公
 
いが完全に行ってしまうのを待つ
歪んだ輪郭線がぼやけて肉やオーラがにじんでいる
指をなぶりながら雲の腹をみて確信する
都市的な方向に向かっているのに何も映らないのは
壊滅している証拠だ
僕たちは壊れていない時計を探していた
今何時かわかるだけで僕たちは安心できた
今日があれから何日たったのか知りたかった
爆風で鼓膜がやられたので何も聞こえない
ペンと紙を一番最初に見つけた

生き延びるために
生き延びるために
呟きが海からの風に運ばれてここまでやってくる
実際これは声なんかじゃなかった
皮膚から直接語りかけてくる
ささやき
一人が白目を剥きながらそれに応じて呟きは
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